今回の本の紹介
歌野晶午さんの、「葉桜の季節に君を想うということ」という作品です。
「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして―。あらゆるミステリーの賞を総なめにした本作は、必ず二度、三度と読みたくなる究極の徹夜本です。
ぐっときたセリフ&個人的メモ
・歳を取って一番衰えるのは、体力や知力ではなく、気力である。
・「どうして俺が特別であってはいけないんだ。誰が決めた」
・「自分の可能性を信じる人間だけが、その可能性を現実化できる資格を持つ」
・謹厳慎行(きんげんしんこう)
軽はずみな言動を慎み、言葉・行動に注意すること。
・禍福はあざなえる縄のごとし
人間の幸福と不幸は、より合わせた1本の縄の表裏のように、交互に来るものである。災いが転じて福となり、福が転じて災いとなることがあるもので、人の知恵で計り知ることはできないというたとえ。
感想
いやーまんまと騙されたというか、勝手に想像していたのとは全然違く、やられました。何をもって私はそう思い込んでいたのか・・・人間の脳って怖いです。ちょっと時系列がややこしいところもありますが、そこまででもないので読みづらさはそんなない感じです。でもこの時系列がややこしいところも騙される一つの要因なのかもしれませんが。にしても蓬萊倶楽部みたいな悪徳商法って今もあるのかしら。節子がかわいそうというか愚か者というか、そうなる前にもうちょっとなんとかならんか?と思わずにはいられませんでした。
こんな人におすすめ
・叙述トリックがお好きな方
・騙された~!って話が好きな方
・ライト過ぎず、ヘビー過ぎない小説が読みたい方
★いくつ?
全体的な評価・・・★★★★☆
読みやすさ・・・★★★☆☆
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